2021.7

こんにちは!テルです。
今回は、ずっと行きたかった北アルプス西穂高岳に行ってきました。前線の影響で天気が直前までコロコロ代わり、行けるかどうか微妙でハラハラしました。各地で大雨もありました。てんくらで調べて、天気図や、地元気象台のサイトと睨めっこして迎えた当日。果たして、どうなることやら・・・。
登山口までのアクセス
まだまだコロナ禍ですので、極力交通機関を避けようと今回もレンタカーでの出発です。西穂高岳へのアクセスでメジャーなのは、新穂高温泉のロープウエイからのルートと、上高地からのルートです。最初の段階ではなるべく体力を温存したかったのと新穂高を起点にした登山をしてみたかったのでロープウエイで考えていました。一つ問題点があるとすれば、ロープウエイの始発が8時半ころなので西穂高山荘着が10:30ころになってしまい、そこから西穂高岳を目指すと、雷の危険が発生しやすい午後に稜線歩きになってしまうという点です。いずれにせよ天気次第だなと考えながら高速を走りました。
私が住んでいる山形から新穂高温泉までは約7時間の道のりです。かなり遠いですが、これも大好きな山のため!我慢です。仕事が終わった日曜日の夜、出発です。
途中パーキングで天気の最終確認をしていると、明日(月曜日)の天気は微妙でした。時々晴れるがほぼ曇りか雨の予報。運転に疲れていたこともあり1時間早く到着できる、上高地に変更し、ゆっくり登って西穂高山荘に泊まり、火曜日アタックに変更を決意しました。(この時点では天気次第ではそのままアタックもありと思っていました。)
月曜朝4:00いつもお世話になっているさわんどバスターミナル駐車場に到着しました。まだ、最盛期でないためか、天気が悪いからか車はほとんどなかったです。今から1時間ほど仮眠です。(仮眠は2回目ですが、運転で疲れているはずなのになかなか寝れないんですよねぇ。泣)
今回はそんなに急いでいないのでタクシーでなくバスを選択。5:30出発です。
山行記録
6:00上高地バスターミナル到着です。が、天気がいいとよく見える穂高の山々は雲の中。朝の時点でこれだと今日は厳しそうです。少しがっかりしながら歩を進めます。

初めてきたときは全くわからなかったのですが、上高地からっていろんなルートがあります。明神、徳沢から槍ヶ岳へと続くルートや前穂、奥穂縦走へ続く岳沢ルート、今回の上高地から西穂高へ続くルートなどいろんなルートがあります。初めてのところは緊張しますね。熊の目撃情報もあったので鈴をガンガン鳴らしながら進みます。6:38出発。
穂高の山はガスの中です。

今回のルート
上高地バスターミナルから田代橋まで25分⇨田代橋から西穂高登山口まで3分⇨西穂高登山口から西穂高山荘まで2時間20分の計2時間50分の道のりです。(ヤマップ掲載時間。他のコースタイムと若干違います。ヤマップの時間が私のスピードに近いです。)
田代橋

西穂高登山口

特に危険な箇所はないですが、なかなかきつい登りです。疲れを残さないよう、心拍数をあげないようにゆっくり登ります。おかげでほぼ休憩せずに登り切りました。どこかの動画でみたのですがガンガン登って心拍数に負担をかけると結局休憩がガッツリ必要になりゆっくり行くのとあまりかわらないばかりか、疲れ方も違うとみたので、それを意識し、歩き方も気をつけて登りました。
登りやすいように、整備されていて嬉しいです。

定期的に看板が出ています。

一端登り切ったところです。木の根の尾根歩きみたいになります。

高度感あり、楽しい。

手のひらくらいある蛙。急に出てきてびびった。

水場のようです。音は聞こえどどこから水が出ているかわからず。

ガスがかかった状態だったんですが、確かに登りは大変ですが、このコース好きかもと思いました。雰囲気のある樹林帯歩きで景色に癒されます。稜線歩きとはまた違った雰囲気で山の楽しさを再認識しました。鳥の囀りも癒しを感じます。



迷いやすいところにはロープも貼ってあります。
そんなこんなで焼岳分岐に到着。山荘まではもう少しですが、まだ登ります。泣



9:18 西穂高山荘到着です。自分でもわかるくらいめっちゃゆっくり歩いたのですが休憩がなかった分コースタイムより早くつきました。これはいいです。まじで疲れていません。おしゃべりできるくらいのペースで登ったからです。(今度から急登のようなところはこう登ろうと思います。)

時間は2時間41分でした。
ただ、やはり西穂高方面はまるっきりガスに包まれており全く視界がありませんでした。今登ってもいいことはなさそうだったので諦めました。

・・・。やることがない。
困った私は、とりあえず触りでも登って見るかと丸山まで登ることを決め出発!と思いきやいきなりの大雨・・・。そそくさと戻りました。登りはじめだったのでほとんど濡れずにすみましたが、引き返してきた方々はずぶ濡れで戻ってきました。(行かなくて良かった・・・。)

何はともあれ無事?何もすることがなくなったので西穂高山荘自慢のラーメンを食べ、今日とまる部屋へと上がりました。

つまみ類も売ってました。

飲み物は自販機で買えます。

軽食メニューです。

小屋には書斎?のような場所があり、漫画や雑誌がたくさんありました。することがないのでとても助かりました。漫画の多さにびっくり。

眠くなってきたので夕食まで寝ます。
夕食の写真。えび?のカツがおいしかったです。

お弁当をもらい、明日晴れることを祈りながら眠りにつきました。
深夜1:00 ぱちっと目が覚め外を見ると何か見えます。メガネをかけて改めて見ると、そこには満天の星空が・・・!買ったばかりのゴープロを握りしめて外へ猛ダッシュ。笑 まさか晴れると思ってなかったので星空撮影は諦めていたんです。動画で予習していた設定に切り替えいざ撮影!とりたかった星空タイムラプスも取っちゃえ!!ウハウハでした。

しかし綺麗な星空。今まで行った山ではここまではっきり見えたことはありませんでした。肉眼でほんとプラネタリウムばりに見えました。山の神様ありがとう泣
4:00 なんやかんやで起きる時間になっていましたので準備をします。今日は午後から天気が下り坂なのでなるべく正午までに戻ってきたい!
5:00 他の方がまだ準備中の中出発です。日は登り始めていたのでヘッドライトなしで全然明るかったです。一番乗りって緊張しません?わかる方いますか?
すごくいい天気。山の朝ってまじで綺麗。みたかった雲海も登場。一時は星も雲海も登頂すら諦めかけていましたが、全部叶い、最高のテンションです。ただ、この先は上級コース。気を引き締めて行きます。

丸山までは特に大変なこともなく、景色をみながら進みます。(ただ序盤、石が大きいので登りずらさを感じました。)
独標まで、結構きついです。がれがれ登りが続きます。最初っから体力持ってかれます。徐々に高度感ある岩登りに。
独標から9峰までなかなか高度感あります。私はこの辺までが怖さを感じました。足場がわかりづらいところがあります。どう登ろうか考えた箇所がいくつかありました。
9峰の下り。短い距離ですが、切れ落ちてます。みんなが言う通り確かに怖いです。冷静に冷静に・・・。

足元動画をお楽しみください。笑
落ちたら遥か彼方です。

ピラミッドピークから2峰 気は抜けませんが、今までと比べるとそこまで怖いところはなかったです。天気サイコー。

主峰 やはり逆層スラブの登りおりが緊張感があります。そこまで垂直ではないですが、だからと言って楽勝でもない程よい緊張感です。高度感はあります。頂上は思ったより狭いです。なぜか小銭が散らばっています。
下から見上げた逆層スラブ。

逆層スラブ途中。下をみると高度感あります。帰り大丈夫かな。これ。

6:51 山頂到着!思ったより早く着いてしまいました。天気がよくて気持ちいい!!写真に動画にとりまくりました。やっぱ天気って大事ですね。
ゴープロ9動画から写真切り出しです。青が綺麗に出ますね。すごい!


ジャンダルム、槍方面。槍がはっきりと見えます。やっぱりやっぱりジャンダルムまでの縦走路は厳しそうです。

7:23 下山に入ります。帰りは今から登る方と幾度もすれ違いました。だんだん高度に慣れてきたのか、登った時より怖さを感じなくなってきていました。あれ?なんでさっき怖かったんだろう?
8:42 西穂高山荘に戻ってきました。ほっと一息。休憩後、上高地まで下ります。
ここで久々に膝痛が。キネシオロジーテープのおかげで最近全くなかったのになんで?靴を変えたからかな?謎。確かに岩稜帯で足首グニャグニャ酷使していたから気にはなっていたけど・・・。(今回はスポルティバのTX4 ローカットを試していました。)
膝痛来るとまじで登山が地獄みたいになるんです・・・。泣
10:40 なんとかバスターミナルまで辿り着きました。
12:00 帰宅の途につきます。また7時間のドライブです。
19:00 山形着。疲れたー。
今回の山行での実験
今回の山行では新しい装備をいくつか持っていきました。
- アークテリクスアトムSLフーディー・・・やっと登山デビューです。朝の稜線歩き(10℃)で使用。適度な保温力で助かりました。買って正解でした。
- スポルティバ TX4ローカット・・・今回は試しに使用しました。結果膝痛が。ザックの重量も8Kg位でそんなに重くなかったんですが。やっぱりもう少し硬いボルダーXの方が私にはあっているみたいです。
- オスプレー タロン26 ・・・すごく背負いやすいし、使いやすかったです。やはりサイドや正面のポケット、ヒップベルトのポケットは必要だなと感じました。ハイドレーションも入り、良かった。ただ、ハイドレーションの収納方法が一般的でなく、ザックと背面メッシュとの間に入れるタイプで、パッキングした後満タンのハイドレーションを入れようとしたら入らなかったので、メイン気室にパッキング前に入れたほうがいいです。オスプレー、正直舐めてましたが、いいです。優等生。個人的になんでもありザックならグレゴリーより自分にはあっています。今後オスプレーが増えそうです。
- ハイドレーション(オスプレーの2.5ℓのもの)・・・使いやすかったですが、唯一、マグネットでホースを脱着できて便利ですが、ザックのベルトにつけるマグネットパーツが外れやすく困りました。小さい部品なのでなくしそうで怖いです。何か考えます。水の消費が驚くほど減りました。今回、山行通して1ℓ程度しか消費しませんでした。(小屋での購入したコーラやお酒のぞき。)あまり暑くなかったのもありますが一番はこまめな補給によるものだと思います。
- ゴープロマックス・・・360度動画が楽しい。難所の動画を何度もみて楽しんでます。ただ、途中でレンズを触ってしまったようで、曇りが入ってしまいここは反省点です。
- ゴープロ9・・・ナイトモード+設定で星空が綺麗に取れます。まじサイコー!ただ山頂でとった映像に謎の揺れが発生。原因が不明。
- モンテインプリミノネックゲイター・・・日焼け防止に、登山中のマスク代わりに、首の汗びえ防止に大活躍。他のゲイターでは息苦しいと感じたりしましたが、これは程よい締め付け、通気で使いやすいです。
- モンベル アームウォーマー(自転車用)・・・日焼け防止、虫対策、体温調整のしやすさなどアームウォーマーは優秀です。
- 行動食(スポーツ羊羹)・・・あまり口の中の水分も持って行かれず、食べやすく美味しいです。かつ、食べ方が特殊で食べやすいです。手が汚れません。コンパクトで持っていきやすいです。今後はこれにします。
並べてみるとすごい装備持っていってますね・・・。ここまでとは思ってなかった。汗
装備は使ってみて初めてその真価が問われます。みんながいいと言っていても自分には合わないこともあります。実験って大事!!!
まとめ
今回は、西穂高岳の綺麗な景色も、星空も、雲海も、霧の樹林帯も楽しむことができていい山行でした。やっぱり天気って大事ですね。景色が見れないと嬉しさも半減です。きちんと狙って行こうと思いました。また、さまざま装備を実験でき、またスタメンが入れ替わりました。自分の装備が研ぎ澄まされていく感じで楽しいです。残念なのは膝痛。悩ましいです。しばらくは硬めの靴で疲労を軽減していこうと思います。
西穂高岳の注意点としては
- 他の山域に比べ、補助の鎖等が少ないので、自力で登るのが前提ということ。(劔は難しい山でしたが鎖等豊富で安心感がある。)
- 槍、奥穂、劔と比較して足の置き場に困った。(どう登ろうか迷った箇所あり。)
- 雷の多い山域である。(個人的に一番怖い事。落ちたら一発で終わりです。)
- 初心者は独標までという話を聞いたことがありますが、独標までも危ないところあります。安易な挑戦は危険と感じました。
- 岩稜帯では、3点支持プラス浮石に注意。(岩ががっちりしていればそれほど怖いと感じませんが、怖いのは石が浮いていることです。滑落、転倒に繋がります。足の置く位置、持った岩が浮かないか、集中力が求められます。)
注意点もありますが、岩場の経験を積んで望めば楽しく緊張感のある山行になると思います。
西穂⇨奥穂縦走の一端を垣間見れて楽しかったです。
次は、大キレットいきたいなあ。
梅雨も明け、いよいよ登山シーズンです。みなさん気をつけて楽しい山行を!!
YouTubeチャンネルやっています。
終わり
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