こんにちは!テルです!
今回は、山形の百名山飯豊山に登ってきました。飯豊山は、コースタイムが長く日帰りは厳しい山です。コロナ禍もあって避難小屋ではなくテント泊に決めました。初めてのテント泊にドキドキ。また飯豊山を調べると上級者向けと出てきます。北アルプスに比べて山形の山は厳しいと感じているので、気合を入れます!果たしてどうなることやら。
登山口までのアクセス
飯豊山は、山形、福島、新潟にまたがる山です。色々コースはあるようですが、私、山形に住んでおりますので一番近い大日杉小屋の登山口から出発に決定しました。コースタイムはヤマップタイムで約8時間のコース。6時に出発して全く休憩しなくても山頂に着くのは14時。ヒェー。
大日杉小屋までは、2時間くらいでつきます。飯豊町に入ってからが長い。1時間くらいかかります。最後の15分くらいは一台しか通れないような細い道。カーブの見通しも悪いので行かれる方は気をつけてください。また、向かう途中から電波入りません。行き止まりになったら到着です。行き止まりのところに4台程度、そのちょっと戻ったところに20台くらい止められます。駐車場についたら虫達の熱烈な歓迎を受けます。笑

山行記録
5:48 大日杉小屋を出発。全体的にガスってます。てんくらでは終日A予想期待できます。あとは、気温がどれくらい上がるのかが心配です。

6:10 鎖場が出てきました。ざんげ坂と言うそうです。鎖がなくてもいけますが使ったほうが楽だと思います。

6:38 最初の水場長之助清水に出ました。このコースは水場が豊富です。水をたくさん持っていかなくても済みます。ただし、時期によっては出ていなかったりするようなので事前に下調べが必要だと思います。私は、心配性なので3リッター持っていきました。なので水場には寄っていません。個人的に水場まで行くのがしんどい。

7:10 もはや塹壕か?と思うような段差に遭遇。大朝日岳にもこんなところがあった気が・・・。こう言うのがたくさんあると地味に体力が削られるんですよね。こう言うのはだいたい左右どちらかに足場があるのでそれを利用します。

だいぶ高度が上がってきました。遠くの山が綺麗。ただ気温も上昇中。笑 30℃あります。しかも無風。つらたん。

8:10 砂地の崖が出てきました。特段危険ではないですが、砂で滑るので慎重に。

落ちると下まで真っ逆さまです。

8:15 地蔵岳到着。暑いし、スズメバチに絡まれるし。しかも上りで。逃げようにもペースを上げられない。こわっ。

そしてちょいちょい出てくる笹の道?藪漕ぎみたいで疲れる。道も見えづらく、段差あると危険。しかも登山道全体に言えることだが道幅が狭い上に、草で隠れているものの、すぐ崖だったりするので集中力を使う。暑いし、疲れる。地味にストレス。

咲いている花に癒される。綺麗だな。

9:46 もはや日陰を見つけては休憩になってきた。暑すぎる。地蔵岳を過ぎて少し風が出てきたものの30℃の中を4時間近く登っている。心なしかぼーっとしてきた。そんな中見つけたオアシス。風があり日陰で蜂もいなかった。雰囲気もいい。

9:47 なんか神様みたいなのが出てきた。小銭がいっぱい。なんとなく100円置いて祈ってみる。

今から登る稜線が見えてきた。綺麗!!!・・・遠い・・・。

切合小屋への看板とサングラス♪

この空に向かうような道好きです!暑くなるけど。

少しは近づいたかな?

だんだんと石の道も出てきた。

沢に到着。マップでは水場表示だけど飲めるのかな?ちょっと怖い。

風が出てきた!!!涼しい!!!このタイミングで草原歩き。楽しい♪

一輪だけ咲く花。綺麗な花が多いなこの山は。

おっ!歩きやすそうな道になるかな?

からの
藪?笹達。⤵︎

追い討ちで横からの竹槍攻撃!

説明しよう!!!竹槍攻撃とは足を置いた時に靴を横から刺されバランスを崩すという恐ろしい攻撃!!!・・・・・なのだ。(我に返る)
こういう道多いです。ひどいと踏んだ時バイーンと弾かれて足に当たります。気をつけて。
雪渓出てきた。軽アイゼンとかあればいけそうだけど、持ってるアイゼンもどきでは渡れなそう。&結構溶けてて崩れないか心配。(避難小屋のお父さんの話では7月以降は怖いねーと言ってました。足跡もなかったので巻いていくみたいです。)

飯豊山の動画を見た時、下から巻いていたので、登りも下りも下から行ったのですが、一部雪渓を渡るので神経使います。後ろの方は上から巻いてました。確かにあっちの方が良さそう。実際どっちだか不明。下から巻くときはとても滑るので僅かな窪みにしっかり足を置いていきましょう。

この草みたいなのが異様に滑る。

川入ルート?との分岐

そして・・・
来たー!目の前に飯豊山!遠いよー!

この辺でも29℃ある。ただ、風が吹いているので涼しい〜。むしろちょっと寒いくらい。
見えた!切合小屋!

10:59 切合小屋到着。ここまで水1ℓ+ダカラ一本消費。思ったより少ないな。お水は管理人さんに一声かけて使用しましょう。持ってきたパンを食べて水を飲み休憩します。

あの右のてっぺんが本山小屋テント場。あと2時間か〜。

いやー、それにしても綺麗。そしてまた花達。(名前知らなすぎ)


そして飯豊の岩場が出てきます。

鎖があります。

ちょっとだけ高度感あります。岩はしっかりしているので3点支持で確実に・・・。

12:20 本山までの最後の登りの前にある広場。ここからきついので休憩しましょう!

本山小屋までの登りの途中。き、きつい・・・。最後にこれはあかん。

12:50 てっぺんの石積みを越えると本山小屋テント場です。(ここがのちに遭難未遂の現場となる・・・。)私は、オレンジと白のテントの間に設営。

水場はテント場右に100m降りたところです。

何はともあれテントの受付したいのと、何か食べ物があればと思い、本山小屋に向かいます。テント場からゆっくり歩いて5分の普通の道です。

テント場使用料は1000円です。ジュースやビール、カレー、カップラーメンがありました。
ポカリは500円、ビールは1000円、カップラーメンはお湯込みで600円でした。ゴミは持ち帰りです。
多分人生でこんなにカップラーメンにがっついたことはないってくらいガブガブ食べました。体がカップラーメンを欲していました。自分でもびっくり笑

テン場に戻って設営です。人生初テント。練習してきたけどうまく張れるか?

私のテントは、アライテントのオニドーム1です。
詳しくはこちら
自在で石をくくれるようにしてきましたが、ペグも刺さるテント場でした。ペグさせるテン場少ないって聞いていたので安心しました。

少しくつろぐ。初めての我が家♪

テント内が馬鹿みたいに暑いのでそろそろ飯豊山山頂を目指します。道も簡単そうなのでゴープロとポカリだけ持って出発!目の前のピークが山頂だ!!

14:20 山頂到着!
飯豊から見える景色。ダイクラ尾根。噂に違わぬ険しさ。

稜線の先には駒形山、大日岳など山々が見えます。気持ちいい!!!


山頂で、ゴープロ使って動画取ろうとしたら、山頂にいた子供にガン見され、めっちゃ恥ずかった。無言でさまざまなポーズをとり動画を撮るアラフォーとそれを見つめる子供。シュールすぎて笑ってしまいました。
テント場に戻ります。
相変わらず、テント内は暑いので外で休んだり、ストレッチしたり、タイムラプスとったり。
そうだ、水も補給しておこっと。看板の指していた方角に向かうと、左側に赤字が。わかりやすくて安心。

岩を降ると水場見えました。

冷たくて気持ちいいです。

ちなみにトイレは、本山小屋のところまで行かなくてはなりません。5分の距離ですが地味に大変。使用料100円です。


何もすることがないので、ご飯にすることに。今日は、尾西のアルファ米チキンライスとラーメン。締めにココアを飲もう♪このためにガスストーブを購入してました。SOTOのウインドマスター!ガス缶は家にあったもの。家で着火確認はしてきたから大丈夫♪

しかしここでアクシデントが・・・。水が沸騰するかしないかのところで火が消えてしまった!再度付け直そうとするも、ガスが出ない。なんで?違うメーカーのものだから?とりあえずアルファ米の分は確保できたので冷めないうちに注ぎます。ガスがなくなったかと思いましたが、まだ入ってそうです。本当になんで?わかる人教えてください!
とりあえず、夜ご飯は食べれたけど明日の朝ごはんどうしよう・・・。小屋のカップラーメン何時から販売してるんだろ・・・。最悪行動食で我慢するか・・・。などと思いながら、片付けをし、ゴロゴロしはじめました。ダウンロードしておいたpeaksを読んでいると・・・。
風が強くなってきました。天気予報では深夜に天気が崩れますが、基本安定してるはず・・・。大丈夫だよね?
20:00頃 いよいよ風が強くなってきた。収まるかと様子を見ていましたが一向に収まる気配なし。風でテントが煽られます。心配だったので、ペグやロープのたるみなどないか確認。自在の調整。遠くでは雷が光ってます。日本海側から山の斜面を登って凄まじい風が上がってきています。立ってられない程ではありませんが、目を開けていられないくらいの風でした。
テントに戻り考えます。どうしようか?初めてのテント泊でこの風はよくあるようなレベルなのか判断できません。これ以上天気が悪くなったら小屋泊に変更しようかな。なんて考えながら様子見します。他のテントの方も動いている様子なし。テントの中は風のがテントを煽る音でとても寝れません。
21:00 風は全く治りません。よりひどくなってる。これはダメだ。もう小屋に行こう。もしかしてみんな寝てるかもしれないけど、まず行ってみよう。
夜の登山道歩きは初めてです。山小屋ではそんな必要がありません。しかも、霧が出てその霧が風で横に流れる悪天の中。少しでもテントに重さを残すためにザックは残し、ドライザックに寝袋、マット、水、電気小物だけ突っ込んで、ヘッドライトをつけて出発です。
小屋までは5分のなだらかな道。大丈夫だと考えていた矢先に気づきます。霧でライトが反射し、全く見えない。もはや足元しか見えなかったのです。テント場は、登山道を挟んで両脇にあったので、まず登山道を探します。すぐそこなはずなので、GPSは使いませんでした。歩いていくとそこにはオレンジのテントが急に現れました。慌ててライトを逸らします。あれ、いつの間にか反対のテント場に来ちゃった。焦ります。とりあえず戻ろうと後ろを振り返ります。全く方角がわからない。やばい。登山道どころか、元の位置にも戻れない。とりあえずゆっくり歩いてみます。すると足元に草原が。おかしいさっきは通ってきてない。やばいやばい。
テント場自体は平地ですが少し進むと崖になっています。進む先が崖だったらそう思うと一歩が出ません。やばい。遭難する。生まれて感じたことがない速さで一気に口の中が乾きました。血の気がひいてく感じ。落ち着け俺。ここでGPSで確認します。やはり登山道周辺でウロウロしています。方角を合わせて歩き出します。やっとの思いでうっすらと登山道と草原の境目が見えました。強風の中必死にその境を照らしながら進みます。やがて昼間みた構造物が目に入り始め、本山小屋に到着することができました。
到着はしたものの、やはり小屋は消灯しています。迷惑なのは承知ですが、背に腹は変えられません。そっと管理人室のドアを叩きます。反応なし・・・。すぐ隣には寝ている方々。あまり大きな音は出せません。何度かチャレンジするも反応なし。もう勝手に入ってしまおうかとも思いましたが、流石にそれはできずに・・・。一旦テント場の方に下り戻ろうか考えます。・・・・・・・いや無理だ。この強風の中、またあのくらい道は戻れない。そう思い返し、いいや、小屋裏は風が強くない。軒下で寝よう。テントよりマシだと思い、戻ったところ、なんといいタイミングで管理人さんが出てきました。どうやら一杯やっていて酔っ払っている様子。とりあえず事情を説明して泊めてもらえることに・・・・。ほんと良かった。周りの方を起こさないようにそっと寝袋に入ります。外では建物の中にいても風の音がゴーゴーと聞こえています。何時に落ち着くのかしばらく聞いてましたが、安心感から寝てしまいました。
朝4:00 目が覚めると周りのかたは、準備を始めていました。外に出てみると相変わらずの風。どうやら一晩中吹いていた様子。隣にテントはった方も避難してきていたようでした。テント大丈夫かな?なくなってたりして。
草も強風で、横凪になってました・・・。

小屋のご主人にお礼を伝え、テント場に向かいます。ガスっていますが、明るいのではっきりわかります。いかに夜間の行動が危険か思い知らされました。
テント、無事でした。浸水もベンチレーターのところだけ。他のテントも無事な様。早々に撤収していました。(やっぱり寝れなかったんだろうな。)小屋に向かって正解だったなと思いました。



5:30 身支度をして行動食を食べ、テントを撤収します。風で煽られ苦戦します。テントについた水滴や砂をはらい、大雑把にザックへ。テント場にあったテントはみんな撤収してしまい、私が一番最後でした。下山します。
飯豊山も見納めです。何度も振り返りながら進みます。

7:00途中切合小屋で休憩。カップラーメンとコーヒーを注文。中に入ると立派で綺麗な避難小屋でした。雑魚寝ですが十分です。(中は写真撮れませんでした。)小屋のお母さんがすごく優しく、カップラーメン食べ終わった頃にコーヒー持ってきますね。だって。下界の飲食店でも言われたことないぞ。普通だったら両方一緒に出てきそうですが、気遣いに感謝と癒しを感じました。他の方の山行記録でもよく見かけますが、この山の小屋の方々は、総じて優しさを感じます。その優しさは特にソロの私にとっては非常に有り難く感じるのです。
この後は、登りの時徹底的に苦しめられた、藪漕ぎのような道と虫のオンパレードでした。天気は曇りだったのでまだ良かったですが、やはり厳しい道だと感じます。精神的にきます。
登山口までまもなくのところに立っている杉。デカ杉!!!

11:34 細く木の根で足場の悪い登山道を抜け、やっと登山口に到着しました。疲れたーーーーー。
まとめ
今回は、初めてのテント泊でしたが、テント泊だったからこその問題に直面しました。暗闇での行動は、小屋泊ではほぼしませんし、天気の心配も小屋に守られている限り、明日は晴れるかなくらいです。独力でやってみて改めて、建物があるありがたさを感じます。テントは、天候に左右されるし、暑いし、重いし、撤収や、後処理も面倒だけど、だからこそ自分自身の知識や工夫が求められ、登山道の難しさも合間って、登山の総合力を問われた山旅だったと思います。今回相当やられたので、テント泊は様子をみておこないますが、自分の力と道具の力だけで自然と対峙する、自然を受け入れることがテント泊の醍醐味なのだなと感じました。取りあえず、遭難しなくて本当良かった。今後、夜間、霧の中の行動は絶対しません。今後は少しずつ、比較的安全なテント場を探してテント泊していきたいと思います。また、飯豊山の小屋の方々には、本当にお世話になりました。ありがとうございました!!!!
今回ソロの登山っていいなと改めて感じました。単純に周りに登山やっている人がいなかったのでソロなんですが、性格的に自分のペースで歩きたい人間なのでソロであることを望んでもいます。
どんな困難に直面しても決めるのは自分自身。他に誰も決めてくれません。判断力と決断力が常に求められます。自分の弱さに気づける。また、心細い時に感じる、人の暖かさ。いままでもいろんな方に良くしていただきました。ソロじゃなかったらここまで感じられないのではないかと思います。その分、常にリスクと隣合わせですが、一杯勉強し、経験し、楽しんでしっかり帰ってこれるよう精進したいと思います。
飯豊山!!!勉強させていただきました!!!ありがとうございました!!!
終わり
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