こんんちは!テルです。
今回は、アークテリクスのインサレーション プロトン LTをレビューしていきます。

こんな人に読んで欲しい
- 冬季ミッドレイヤーに悩んでいる人
- アクティブインサレーションなんて嘘だ!という人
- プロトンLTとFLって何が違うの?という人。
- ナノエアは手放したけど、あのお布団感に未練がある人
購入のきっかけ
私、テルは本格雪山に向けて、装備を買い漁っておりました。その中で最も悩んだのはミドルレイヤーです。レイヤリングをどうしていくのか、ここは、他人の意見はあまり参考になりません。なぜなら暑がり、寒がり、汗をかきやすい、かきにくい等は1人1人違うからです。最終的には、
スキンレイヤー ミレー ドライナミックメッシュ
ベースレイヤー モンベル メリノウールT
ベースレイヤー マウンテンイクイップメント イクリプスフーデットジップT(バラクラマ付き薄手のフリース)
ミドルレイヤー アクティブインサレーション
アウターレイヤー アークテリクス ベータLT
に落ち着きました。天候等によって間に挟むにせよ、基本を作っておきたかったのでこの方向で考えました。
稜線以外では、意外と暑いことを経験上知っていたので、(冬季蔵王では稜線まで、ナノエアやマイクロパフで登った。)行動中に着れる保温着を探していました。
候補に上がったインサレーション達
候補として考えたのは
- パタゴニア マイクロパフフーディー
- パタゴニア ナノエアフーディー
- アークテリクス アトムLT
- アークテリクス プロトンLT
- アークテリクス プロトンFL
以上5点でした。かなりブランドが偏っていますが(笑)信頼しているブランドです。
マイクロパフフーディーは、夏季の高山でも保温着として使用しており、軽量で、濡れても保温力が落ちにくく適度に保温してくれます。個人的に同ブランドのナノパフよりも通気性があるように感じ適度に抜けもあるため冬季蔵王登山では重宝しておりました。特に不満もありませんが、着心地がいいとは言えないのが欠点と言えば欠点です。
ナノエアも実際冬季登山で使用しました。着心地が良く、ポケットの位置も秀逸。保温力も高めでしたが、個人的に抜けが悪く感じました。汗をかくと内部が濡れるのがわかって気持ち悪かった記憶があります。また生地が毛玉ができやすく、現在ダウンパンツ代わりに使っているナノエアパンツも毛玉がかなりできちゃってます。
アトムLTは、一回普段着防寒用として購入したことがあったのですが、保温力が少なく、抜けも悪いけど、脇の抜け用に貼ってあるフリースからはビュンビュン風が入ってきて、平地ですら(−5℃)快適と感じることができませんでした。完全にミドル(中に着込む)として使うならアリかもしれませんが、それなら防風性を高めて作る必要はなく、正直何がいいのかわからない商品でした。すぐ売ってしまいました。
私が持っていないのは、
プロトンLTとFLでした。正直この手の商品は、ナノエア、アトムLTと失敗してきたので、手を出せずにきていました。
しかし・・・
雪山登山を行う上でもっと快適なものを求める上で避けては通れず、試着してみたのでした。
名前の同じLT、FLの違いは・・・。
保温材 | 表地 | 裏地 | メット対応 | 重量 | 価格 | |
プロトンLT | コアロフトコンパクト | FortiusAir20 | DopePermeair20 | ○ | 375g | 33,000円 |
プロトンFL | OCTA | FortiusAir20 | メッシュ地 | メットの下に被るタイプ | 323g | 27,000円 |
二つの違いは、保温材の違いとメット対応かどうか、が大きく違います。
LTは保温性に、FLは通気性に比重を置いた商品のようです。
・・・・・かなり悩みましたが、−20℃の高山にいくことを考えるとやはり保温性は捨てきれず、より広く使用できそうなLTに決定したのでした。OCTAという素材もすごくいいと聞いているので使ってはみたかったのですが・・・。今回はLTで!!!
胸の位置に大きめのポケットあり。スマホはもちろん、インナー手袋も入れられます。個人的には内側に手袋ポケットが欲しかった!

裏地は表地と違う色になった模様。個人的には同色よりいいと思う。

この袖がいまいち。狭いし、手袋した時もしっくりこない。

スッキリはしてるんだけどね。

プロトンLTの特徴
プロトンLTの特徴としてお伝えしたいのが
①着心地が最強!!!
ナノエアもそうでしたが、お布団に包まれているような安心感がプロトンLTにはあります。勿体無いですが、寝巻きとして使用したいくらい。山小屋やテン泊では間違いなくマイクロパフにとって変わると思います。そのまま寝た時の快適さが違います。
何度でも言います。着心地に中毒性あり。もうこれ以外いらないです。正直。
②着心地最強な上に生地の耐久性が高い。
表生地に使われているFortiusAir20は業界基準の60倍という強度を持った素材です。購入から2ヶ月近くたち毎日ガシガシ使っていますし、洗濯気にもかけていますが、毛玉等はできていません。長く着たいと思える商品なのでこれは嬉しいです。
③保温しつつも適度な抜けを感じる
一番心配だったのは抜けはどうなのかということ。オーバーヒートが一番避けたいことですし、できれば脱ぎきをあまりしたくないのでここは重要です。ナノエアのように抜けを感じづらかったり、アトムLTのように抜けないのに寒いみたいなことがないか気が気ではありません。お店の中では、保温力はわかるにしても抜けは感じづらいのでこればっかりは実際にきて判断するしかありません。
さすがに5℃を上回るような環境だと行動中暑さを感じました。しかし、低温下では温めながらもじんわり外気を感じちょうどいいバランスになる感じ。ナノエアより抜けを感じました。
④防風性
抜けの良さと防風性はトレードみたいなところもあると思います。抜けを適度に感じるので防風性は低いのではないかと感じるかもしれませんが、LTは防風性も高いです。実際、安達太良山登山の稜線で気温4℃のなか、ふき飛ばされそうな風にふかれ、フリースではみるみる体温が奪われる中、プロトンLTをきた瞬間、全く風を寄せ付けず、冷え切った体を温めてくれました。布団のような生地が暖かさに拍車をかけている感じがします。少なくとも体温への心配は全くなくなったのを覚えています。(稜線での薄着は危険です。絶対に真似しないでください。今回はフリースでどこまで耐えれるのかチェックしたくて実施しました。)フリースでは風によりみるみる体温を奪われ、やばいと感じたのに、プロトンを着たら、まだ行動続けられそうだなと感じるほど。結局バランスを崩しそうな強風だったため別のピークは諦めましたが、行動自体は続けられると思えるプロテクションです。これなら状況さえ許せば、アウターとして活用できそうです。


良い点、気になる点
良い点
- 着心地が半端ない。
- 適度な保温性、通気性。
- 高い防風性。
- ヘルメット対応
- 生地の強度が高い。
- おしゃれ
気になる点
- 積極的にアウターにしたかったので、手袋ポケットが欲しかった。
- 袖の形状がちょっと苦手。手袋との相性が良くない気がします。
2022・1 追記
低山登山で雪の中を2時間ほど歩き、撥水機能を超えた濡れにより表面がびちゃびちゃになりました。(写真だとわかりづらいですが、素肌にだったら張り付くくらいの濡れと思っていただければ)

その後も、買い物等したかったので『これは、着替えないと風邪ひくな。』と思っていました。登山後お腹が空いたので近くのマックへ行き、ご飯を食べ、帰ろうとして気づきました。
うん?

乾いてる!!!!!!
これにはびっくりです。特段暖房の効いた部屋にいたわけでもないのに、1時間足らずでびちゃびちゃがなくなっていたからです。この速乾力は驚きだったので、追記します。
ちなみに同じくパタゴニアのナノエアパンツも、びちゃびちゃが乾いていました。速乾力では同等と思われます。
さらに追記 フードの良さ、通気性について実際に認識した。
−15℃の厳冬期蔵王登山に使用しました。
レイヤリングは、ミレードライナミックメッシュ、パタゴニア R1エアクルー、アークテリクスプロトンLT、アークテリクスハードシェル(バラクラバ使用することにしたのでレイヤリングが変わりました。)
実際使ってみて、LTにして良かったなと思いました。購入時はFLとも悩んでいて、暑かったらどうしようと思っていました。確かに、つぼ足太ももラッセルを強いられた時はかなり汗をかいてしまいました。
ただ、それ以外では、適度な保温力で快適でした。
また、フードのありがたみが強く、バラクラバビーニーの上からフードをかぶって常に行動しています。FLのフードはペラペラなものなので、FLにしていたら後悔したと思います。
抜け感については平地ではじんわり抜けるくらいに感じましたが、さすが強風が吹くと結構抜けてるのがわかりました。なので本当に通気いいの?と悩んでいる人は心配しないでください。かなり抜けます。厳冬期の山等で使う予定だったら、多かれ少なかれ風に晒されるので、抜けていき、体温がちょうど良くなります。
強風すぎて寒くなったらハードシェルの出番と思っていただければと。
そして、濡れについてわかったこと。本当に寒いと濡れない。笑
3月の赤岳に向けて、強風に慣れておくべく、毎週蔵王登山に行っています。大雪でラッセル地獄だったり、ホワイトアウトで先が全く見えなかったり、爆風で飛ばされそうになったりさまざまな環境で使っていますがプロトンが濡れた記憶がありません。自分なりに仮説を立てると、本当の低温強風下では、濡れるほど雪が解けないんだと思います。
まとめ
プロトンLTは、決して保温性ががっちりあるインサレーションではありません。しかし、最強の着心地、適度な保温力、通気性、防風性、生地の耐久性は現状他の商品の追従を許さないレベルにあると感じます。平地では、−5度の環境から暖房がガンガンかかったお店の中まで本当に脱ぐことをしなくて良いちょうど良さを持っています。実際のところは冬季の高山でしかわかりませんが、きっと活躍してくれると信じています。普段着としては、これ以上ない商品です。少なくとも−5℃までであれば、メリノTとプロトンで乗り切れてしまいます。この商品、今年のベストバイになりそうな予感。それくらいいいです!!!アクティブインサレーションをお探しの方!!ぜひ試してみてください!!アークテリクス プロトンLT超絶おすすめです!!!
YouTubeチャンネルやっています。
終わり
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