こんにちは!テルです。
今回は、赤岳ガイド登山に参加して『装備』の面で学んだ事をお伝えしていきます。
結論から言うと 最初っから覆されました。笑
ガイドさん目線での装備、レイヤリングは、どんなものなのでしょうか?
紹介していきたいと思います。
赤岳での想定レイヤリング
以前も記事にしたのですが、赤岳登山に向けて、自分なりにレイヤリングを試行錯誤しておりました。
上半身
ベースレイヤー‥ ミレードライナミックメッシュ
ミドルレイヤー‥ patagonia R1クルー
ミドル、アウターレイヤー‥アークテリクス プロトンLT
シェル‥ アークテリクス ベータLT
インナー手袋・・モンベルメリノウールグローブ
アウター手袋・・ヘストラ オムニGTX
インサレーション・・Patagonia マイクロパフフーディー
下半身
普段の下着
ミドルレイヤー‥patagonia ナノエアパンツ
シェルパンツ‥ モンベル マルチトラウザーズパンツ
靴下・・ダーンタフ
その他
バラクラバ・・ファイントラックバラクラバビーニー
ビーニー・・アークテリクス ビーニー
サングラス・・モンベル アルパインサングラス
ゴーグル・・モンベル グラスインアルパインゴーグル
相手は、厳冬期登山ではまだ優しい方の山とはいえ、3000mに近い高山です。
準備はしっかりとしていきました。
美濃戸登山口から赤岳鉱泉まで
初日は、美濃戸口から赤岳鉱泉までのなだらかな登りです。
登山口で、靴紐を閉めて準備していると、履いている登山靴の話になりました。
私の靴は、AKUのHAYATSUKI です。シンプルなシングルブーツ。
AKU HAYATSUKI
特に話題にもならずスルーされました。笑
もう一人の参加者の靴は スポルティバG5!! 有名なダブルブーツです。
スポルティバ G5

かっこいいねーと話題に。
ただ、ガイドさんが靴紐を巻くための装置の故障に言及されていました。
『私たちは、1、2年で新品を買うからいいけど、一般の登山者はそれよりも長く使うだろうから、故障が怖いよねと・・・。』
高い買い物なので長く使いたい私にとっては、貴重な情報でした。(ぶっちゃけ購入候補に入ったこともあります。高くてやめましたが。)
シンプルイズベストなのかなと感じました。
なので、初めての冬季登山靴は、あまり欲張らず、シングルブーツでいいと思います。
慣れてきて、必要になったら購入を検討してもいいと思いました。
当日は晴天で気温も高かったですが、いくら樹林帯とはいえ、厳冬期だしさすがにインサレーションとか着るでしょと思い準備していると
『インサレーションは脱いでね〜。』とガイドさん。
まじ?いくらなんでも寒くない?(R1エア一枚なんだけど。)
と思いながらも渋々脱ぎます。(ちなみにこの後もお気に入りのプロトンLTの出番は最後までありませんでした。泣)
結果、歩き始めこそ寒かったですが、すぐに温まり、汗もかくことなく、赤岳鉱泉につきました。
ガイドさんに『だから着なくていいって言ったでしょ笑』と言われ、レイヤリングとは、を改めて感じました。
今までは、多少は汗をかくものと認識してレイヤリングしてきましたが、汗をほぼかかないようにするのがレイヤリングなんだと感じました。
そして小屋について、いよいよ歩行技術講習の始まりです。
シェルを着て実施したのですが、最初にシェルのフードの確認をされました。
ガイドさん 『よろしくないね〜。』
私 『マジっすか?アークテリクスっすよ?涙目』
ガイドさん 『 稜線で顔を守るのはバラクラバではありません!シェルのフードです。(きっぱり)』
私 『・・・・・。(私のバラクラバ迷走記はなんだったんだ・・・・。)』
ガイドさん曰く、横から見た時、フードで顔が覆われているものがいいとのこと。
シェルで顔を守る・・・。全然そんなこと考えてなかった・・・。
確かに、私のシェルは横からみた時、顔が出ている状態でした。
※ガイドさんは、バラクラバとビーニーの代わりにR1のフードを使っていました。
赤岳鉱泉から森林限界まで
2日目の赤岳アタックに向けて、明日の持ち物について案内がありました。
ガイドさん (ザックに入れていくものは)『シェル、インサレーション、替えのアウターグローブ、ヘッドライト、保温ボトル、ゴーグル、以上です。』
私 『 えっ!それだけ?!』
ガイドさん 『それ以外は置いていってね〜。』
私 『・・・・・。でも!ファーストエイドとかツエルトは?(必死に反論 笑)』
ガイドさん 『私が持っているから大丈夫だよ〜。』
私 『・・・・・。』
荷物はかなり厳選して持ってきたつもりでしたが、後から考えるとシュチュエーションを想像できてなかったと思います。
着替えとかも持ってきてたけど、山行中着替えるとかまず無理だし、食べたり、飲んだりする場所も限られます。
初めての経験なので仕方ないですが、想像が至っていませんでした。
※ちなみに、ガイドさんは持っていくなと言っているわけではありません。意味があるならいいよと言っていました。
誤解がないようお願い致します。
ガイドさん 『 オーバーグローブ見せて〜。予備もね〜。』
私 メイン 5本指グローブ 予備 3本指グローブ
ガイドさん 『予備も5本指がいいよ〜。』
もうひとりの参加者 メイン 3本指グローブ 予備 テムレス
ガイドさん 『グローブは5本指にしてね〜。テムレスは使えないよ〜。』
一応持ち物リストに5本指でと書かれていたのでメインは5本指にしたのですが、もうすでに3本指買ってしまっていたので持って行ったのでした。
ガイドさん曰く、山上ではオーバーグローブはしっぱなし。そのままで全ての操作ができなければならないので、操作性の勝る5本指を!とのことでした。
テムレスに関しては、WEBでは、雪山で使えるという情報が多くあったと思います。
私は、何かの情報で、テムレスは防水性には優れているが、稜線上では使えない。と知っていたので持っていく選択はなかったのですが、間違った情報を得てしまうと危険だなと感じました。
ガイドさん 『着ていくものは、フリースだけでいいです。インサレーションは着ないでね〜。』
私『・・・・・・・。(絶句)』
朝一の赤岳鉱泉の気温ってマイナス10度とかじゃないの?初日はわかるけど、本当に大丈夫なのかな・・・。
不安のまま、赤岳アタックの日を迎えます。
やっぱり寒い。小屋の中でインサレーション着ていても寒いよ。
ぶつぶつ言いながら、外に出て行動開始します。
最初は樹林帯です。昨日の道より、傾斜がありちょっと息が上がります。
そんなこんなで体温は上がっていき、またもや汗をかかずに森林限界までやってきました。
私 『(大丈夫だった・・・。これでいいんだ。)』
半信半疑でしたが、実際に結果を見せられては、文句の言いようもありません。
森林限界の際で、シェルを着ました。(ここから先は、風が吹くため)
ただ、シェルのチャックは上まで閉めないように言われました。(サングラスが曇るため)
森林限界から赤岳鉱泉まで
いよいよ稜線に上がります。
時より、煽られるような強い風を受けながらです。(ガイドさん曰く風速12、3メートルとのこと)
体感温度が−20度に近い気温でしたが、上はドライナミックメッシュ、R1エア、シェルで大丈夫でした。
顔は寒かったですが、(霜焼け気味になった。)体が寒いとは感じません。
下のレイヤリングはバッチリで暑くも寒くもなかったです。
山頂に到着し、写真をとるべくオーバーグローブを取り、ジャケットに仕舞い込んで、撮影しました。
私は、手袋2レイヤー(モンベルメリノ+へストラオーバーグローブ)で、素早く着脱できるのに対して
もう一人の方は、3レイヤーで(メリノインナー+ラックナーグローブ+シェル状のオーバーグローブ)で一枚脱いでも操作できずに、2枚脱いでいたため着脱に時間がかかり、とても大変そうでした。

振り返ってみると、要所要所で手こずっていた記憶があります。
その間、パーティーは停滞しているわけです。リスクに晒されます。
この組み合わせもどこかでみたことある組み合わせです。やっぱりネットだけの情報は危険だなと感じます。
知り合いとか、お店のスタッフとか経験豊富な人に実際どうなのか聞いて購入する大切さを改めて感じました。
ちなみに私は、自称手袋マニアの登山店店員さんからアドバイスをいただき、へストラの手袋を購入。(半信半疑)ガイドさんも同じメーカーのものを使っていたので、ほっとしました。(結構高いんです。2万くらい)
いよいよ下山です。下から上がってくる風に対応するため、シェルのジッパーを上げるよう言われます。
巻き上げられた氷の粒が顔に当たり、痛かったです。やっぱりこのシェルでは防ぎ切れないみたい。
樹林帯へおり、再び穏やかな下りへ・・・。
そして、赤岳鉱泉へ帰ってきました。
※出番のなかったプロトンをどうしても使いたかったため、登山口までの下りは意地で着ました。笑
まとめ
今回、ガイドさんに教わったことと厳冬期の高山の山行をやってみて学んだことは、
- R1フーディーは、(R1エアフーディー)厳冬期にめっちゃ便利な商品だと言うこと。(バラクラバ、ビーニーを兼ねる。)
- R1エアの抜けと保温性のバランスの良さ。(ドライレイヤーの上に着る着方が個人的にベストに感じる。Tシャツとか挟まない方がいい。)
- インサレーションは、停滞時と小屋でしか、基本着用しない。シェルの上から着れるよう、気持ち大きめがいい。
- 冬季用シェルは、フードの形状、腕上げが楽かが重要と言うこと。
- へストラの手袋まじ使える。モンベルのメリノグローブもコスパいいしガンガン使える。
- 手袋は今の所2レイヤー(へストラゴアテックス+メリノインナー)で、5本指のものがいい。
- 持っていくものは、いつ、どんな時に使うのか明確なものが理想である。
- 初めての登山靴は、シンプルなシングルブーツが無難。
常に山に向き合っているガイドさんから貴重な意見をいただき、山で本当に必要なものが明確になった気がします。
ほとんどダメだしされた感の強い山行でしたが、正解だったものもあり、改めてよさを感じた商品もあり、すごく勉強になった山行でした。
ガイドさん、本当にありがとうございました!!!
YouTubeチャンネルやっています。
終わり
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